僕は企業に正社員として勤めながらインハウスデザイナーをしているわけですが、それと同時にいくつものプロジェクトやコミュニティに参加したりしています。なぜ参加しているかといえば、純粋に面白いからですね。それと予測としてですが、今後、僕たちは自分ごとをプロジェクト化して進めていける生態系となるようなコミュニティを複数持つことになるのではないかと考えているからでもあります。僕の場合は、以下のようなプロジェクトが進行中で、ネットを通じたサロンやコミュニティ、オープンプラットフォームなどにも参加しています。すぐには芽が出ないかもしれないけど、小さなことでも提案し、アクションしていけば、同じような考えを持っている人たちの役に立つようなアイディアやデザインを提供していけるのではないかと考えて、複数のコミュニティーに入って、共創しています。人と人がつながり、大きな輪になり、お互い影響を与えながら、切磋琢磨しつつ、何かの問題なり、課題なり、テーマなりに、一緒に取り組んでいくようなプラットフォームが今まさにあらゆるところで産声をあげているような気がしています。
クリエイティブコミュニケーションロボットの企画開発プロジェクト。富士ゼロックスさんの新規事業として去年Wemakeで選ばれたコンセプトを価値検証からモックアップ製作、駆動試作まで行なっているプロジェクトです。僕はデザイナーとして微力ながら参加しています。プロジェクトリーダーである大川さんが発足した大手企業の横のつながりによるオープンイノベーションプラットフォームであるoneJapanでもプロジェクトが繋がり始めています。あらゆる社会問題を解決するためにCollective Imapctを起こすことをミッションとしているOneJapanの代表作品として、創造性を発揮するためのコミュニケーションロボットをなんとしても実現したいと考えています。日本人は創造力や発想力が海外に比べると弱いという印象がありますが、そうではないと考えています。縦割り社会に亀裂を入れて、横のつながりにより、革新的なアイディアやデザインを次々に産み出す為に、このロボットが大活躍してくれることでしょう。
子供の想像力や経験を育む為のデザインとはなんだろう?という問いから実験的に考察を始めたプロジェクト。まだ構想中ですが、子供達が将来、自ら考え、行動し、前向きなライフデザインを描けるように願いを込めています。創造性を促進する教育方法やツールの提案から開発、大人が子供と向き合う為のコミュニケーションデザイン、子供が安心して暮らせる社会システムを、デザインの力でよりよくしていくことを目的にしています。僕とっては子供達が毎日楽しくワクワクを忘れず、暮らせるよう、SKDを通じて二人称のデザインに取り組んでいきたいと考えて、このプロジェクトを発足します。
友人Readmasterさんが主催しているサロンに招待され、サロン内で遊ばせてもらっています。シゴトを0から1にステップアップする為の知見の共有や、実際に取り組んでいることなどを紹介し合い、サロン内で何か新しいシゴトにつながるきっかけとなる動きをしていきたいと考えているところです。自分の内側から出てくる問いかけや、やりたい事をキャンバスに描きながら、同じように何か始めようと思っている人達と切磋琢磨していけたらと考えています。
モノ作りの民主化をコンセプトにしたオープンプラットフォーム。A(エース)が主催運営。ネット上でアイディアやコンセプトを投稿出来、 WEMAKE登録者同士でチームを組んだり、メーカーとのコラボレーションにより、イノベーティブなアイディアやデザインを産み出すことを目的としている。ごく一般的なデザインコンペとは違い、大手メーカーにもメンターが付き、投稿者とメンター、登録者と共にディスカッションを重ねて、アイディアをより良いモノにブラッシュアップしていくというユニークなプロセスが特徴。makepointというプロジェクトへの貢献度によって支払われるPoint制度も特徴の一つ。現在takebonのMakepointは約3000Point。おそらく上位に入っているはず…。このプラットフォームやアイディアを考えることが好きな人や、モノ作りの議論をしたい人にはうってつけのプラットフォーム。毎回プロジェクトごとに学びがあるし、横のつながりも出来やすいので、なるべく公募されたプロジェクトは参加することにしています。
博報堂が主催するイノベーションアイディアプラットフォーム。大手メーカーから出されるお題に登録者が800文字程度の文章でアイディアを提案するというスタイル。僕はデザイナーなので、イメージ優先になりがちなところがありますが、このイノベーションクラウド上では、文字のみで意図を伝える必要があり、毎回四苦八苦しながら、アイディアをひねりだしています。アイディアの特徴やウリを要領を得た回答として、第三者へ伝えなければならず、言葉を組み立てる訓練にもなります。参加したお題に対するアイディアは10案以上考えることで、言葉とイメージを繋げるトレーニング材料としてとても良いプラットフォームです。
CoconalaやLancersなどでも活動しています。coconalaでは、ファンになってくれた方は26人。ありがたいことです。出品数は14件。実績は58件。評価数は43件。ランクはマスター2。coconalaでは中堅どころといったポジションだと思いますが、毎回学びがあり、本業にも良い影響を与えてくれています。視覚表現の研究を実践する場として格好のプラットフォームになっています。ロゴマーク、イラスト、プロダクト、アイディア提案など、デザインを主軸としている僕にとっては欠かせないプラットフォームの一つになりつつあります。
lancersでは、実績は未だ2件止まりです。1件はロゴマーク。IDXというロゴマークが採用になっています。Lancers×カブク×本田技研のコラボレーション企画で一件コンセプトカーのデザインが採用となっています。Lancersはたまに面白い企画があるので、見逃さずチェックしているような状況です。
同時的に共働出来る開発プラットフォームが数多く登場してくることになるでしょう。プランニングからコンセプトメイク、アイディア展開、デザイン展開、デザイン戦略、販売企画、広告計画など。一つの企業に所属して、その企業内で完結できるようなプロジェクトではなく、企業や組織に囚われずに、有志が集まって、お互いの特異分野を持ち寄って、一つのプロジェクトチームを組んで、問題解決に当たる。そんな生態系が生まれてくるのではないかと予測しています。そんな生態系の中で、デザイナーの役割は、プロジェクトの共通認識となるコアなイメージを鮮明化し、あらゆる情報とアイディアを編集統合化して、一つの道筋を立てて、行動に移していく。そんな役回りをすることになると考えています。企画編集戦略家=デザイナーだと思っています。
プロジェクトの対象となる事柄ももっと身近な所から発生していきます。金銭的な利益獲得のためのモデルではなく、人の役に立つ貢献型モデルにシフトしていきます。子供がいる家庭であれば、子供の成長段階によって発生する問題や悩みなどを共有する小さなコミュニティが地域ごと、学区ごと、町ごとに創られます。ネットによって誰とでも繋がるコミュニティではなく、リアルに小さく繋がるコミュニティがあらゆる所に点在しているイメージです。今まで当事者は悩みがあっても相談出来ない事が多く、役所や企業の相談窓口はありますが、なかなかピンポイントで相談解決出来るような窓口ではありませんでした。そこで、当事者同士がお互いに相談し合い、悩みを共有し、そこにあらゆる専門家が集まる。そんな生態系が生まれてくることになるでしょう。
プロジェクトを作る、シゴトを作るということに最近は非常に興味があって、自分の内から出てくるシゴトってなんだろうとよく考えます。熱量を持ってやれるシゴトってなんでしょうか。自分がやらなくても良い事を誰か他に任せて、自分がやらなきゃいけない事や、自分にしか出来ない事、自分事としてやりたいことに集中することが重要な気がしています。家入一真さんがそんな事を言ってました。スティーブジョブズも朝目が覚めたら、鏡の前で自分が本当にやりたいことにだけ集中せよ。他は捨てされ!みたいな事を言ってました。だけど、そんな環境なんてものは向こう側からは降ってこない。自ら創り上げていくしかない。シゴトを一から創り上げるのは大変だけど、自分にとって意義のある事だったら取り掛かった方が良い。頼まれ事の仕事ではなくてです。
■深く分かり合えるためのコミュニケーション
僕の場合は虹色パラシュートというマイプロジェクトがそれに当たるのかなぁと思うわけですが、お互いに深く分かり合える関係を築くためのコミュニケーションのあり方について、研究したいという気持ちが強いです。分かり合える関係を築くことができれば、コミュニケーションは円滑に進み、日々の生活の中で起きる摩擦や悩み、問題を一つ一つ解決していけそうな気がするんですね。ただ、何をきっかけとして、このプロジェクトを前進させようかというところで止まってしまっています。というのも当事者家族としての問題がひと段落した事も大きいかもしれません。
■自分に毎日負け続ける中でも見えてくる事
ネットラジオのVoicyでReadmasterさんがゲストを招いてシゴトについて語るという番組をしています。絵本作家の生川真悟さんがなぜ絵本作家になったのか。そのいきさつや、現時点での絵本作家としての取り組みや、これからデビューに向けての考え方、幼児虐待防止のためのパンフレト製作に携わる活動など、生川さんの内から出て来るやりたいことというのを大切に毎日自分に負けないために行動しているという事が非常に共感出来る話でした。僕は毎日負けてますね。ここ10年そんな感じです。毎日負け続けて、それをなんとか脱却するには?と考えた挙句行動を起こしたのが3年前。そこから少しずつですが、毎日99%負け続けている状態からから、今はなんとか90%くらいまでにはなってきた気がします。やりたい事を100%やり切る事が出来れば最高ですが、そんな上手い話はなかなか転がっていません。現実を見れば、家族を養うための仕事はしていかないと、家族が路頭に迷う事になってしまう。簡単に環境を変える事は難しいですが、これから向かうベクトルを一定に保ちながら、毎日負け続けるのと、ベクトルが右往左往しながら毎日負け続けるのとは全く違う気がします。何言ってるのかよく分からないかもしれませんが、誰かの持ってる情報を元にではなく、自分が感じて、体験した内から出てきた感情とか言葉とかイメージを最も大切にして、考え続けることなんだと思います。外部の情報は、自分の師からの情報、友人の情報、家族の情報、大切なキーワードから拾える情報だけでも良いかもしれません。
大橋さんのアイディアシェアにて開催させて頂いた
数多くのアイディアをご投稿いただきました。
その中で有効活用できそうだと考えているアイディアについて、少しまとめてみました。
■鏡ゲームを通してイメージ出来るようになること
上図はyukiさんから頂いた鏡ゲームというアイディアです。
家の犬は鏡の前に立つと、他の犬が目の前にいると勘違いして吠えます(笑)。
同じように自分の姿を客観的に見れずに、
自分の鏡を想像することが困難だという特徴を持った人がいるとします。
他人がされていることにも、想像力が働きづらいというのもあります。
そんな時に、自分が同じようにされたらいやだなぁと思えるようになれば、
嫌がらせをしたり、自分が嫌だと思うようなことを他人することがなくなります。
想像力が働くからですね。
■幼児どうしのコミュニケーションの方法
じゃあどうやって他人の気持ちを汲み取れるようになるのでしょうか。
2、3歳の子供もおもちゃは他人のものでも自分のもの、というように、
身の回りのものは自分のものだと思っていたりするので、他人のものでも平気に奪って
喧嘩になることがしょっちゅうだと思います。
逆の立場で、
楽しく遊んでいたおもちゃを友達に勝手に取られてしまい、
大泣きすることもあるでしょう。そこで、親や幼稚園の先生が、
おもちゃ取られるのは嫌な気持ちになるよね。
だから、誰か他の人のおもちゃを取るのはやめようね。といって聞かせます。
そういうことを繰り返し言うことで、自然と、
自分が嫌だと思うことは他人はしてはいけないんだ、
ということを学んでいくわけです。
■鏡ゲームを活用してロールプレイングする
発達障害児の子供はそういう想像力を働かせて、
他人の想いを汲み取るということが苦手な子が多いようです。
その結果他人の思いは無視して、おもちゃを取ってしまったり、
傷つけてしまったりすることがあるようです。
そこで、「鏡ゲーム」という自分の行動の振り返りシミュレーションの
ようなことをすることで、自分があたかもされたかのような、
想像しやすいような方法で、ロールプレイングができるようなツールがあれば、
他人の気持ちが理解できて、ひょっとすると
想像力を鍛えていくことができるかもしれません。
子供対子供の喧嘩に割って入るのはどうか、という人もいらっしゃるかもしれませんが、
おせっかいでも、行動を起こしていきたいところです。
大人になってからでは、固定観念ばかりがこびりついてしまって、
なかなか言っても効かないという状態に陥る前に、
対策を是非とも取っていただきたいです。
■代役ロボットを立ててコミュニケーション
コミュニケーションの方法は直接ではなく、
例えばロボットを媒介にしてしても良いでしょう。
鏡ゲームのアプリをインストールしておくと、ケースバイケースで、
いままでの経験や知見やリサーチから、様々なシチュエーションごとに、
ロールプレイングゲームができるようにプリセットが用意されています。
そこで、似たような事例を選択してゲームを開始すると、
ロボットが代役になってストーリーを語り始めます。
子供はどのお話に夢中になりながらも、なぜこの場面で、
ひとのおもちゃを取っちゃいけないのかを客観的にではなく、
共感することで、主観的に理解できるようになります。
■まとめ
このようなツールを使えば、主観的にしか物事を考えられない人であっても、
他人の別の視点ではどう見えるのかをこのツールを通して、
イメージし、共感し、想像することができるようになるのではないかと
あくまで仮説段階ですが、考えられます。
どうにかして、コミュニケーションを円滑にできるロボットを実現したい。
AIロボットや、対話ロボットなどの技術を駆使して本当に解決すべきは
文化が違う人同士でも、お互いに理解し合えて、共生していくことが出来るような、
想像力を鍛えていくことだと思います。
みなさんはどうお考えになりますか。
発達障害児のコミュニケーション支援ツールに関するアイディアを公募させて頂きました。
非常に多くの反響をいただき、14件ものアイディアをご投稿頂きました。
教育機関で発達障害の支援をされている方からの有用なアイディアなど、
本当に参考になるアイディアばかりで、当選者を決定するにも本当に悩みました。
■今後のアクション
以下のようなことをしていこうと考えております。
・投稿頂いたアイディアを参考にさせて頂きながら、新規事業に結びつけていく。
・スモールビジネスとして、やれることから少しずつやっていく。
・興味のある方や、同じような課題を解決したいという方と共に、
既存サービスのブラッシュアップや、新たなサービスやプロダクト開発につなげていく。
・デザインの力で発達障害児の為に出来ることを一歩ずつ進めていく。
・発達障害者がより良く生きやすい環境を構築するために、家族とのより良い関係構築や、
社会との関わり方についてアイディアを練っていく。
■具体的な行動
・facebook上に虹色パラシュートというページを立ち上げて、情報発信を行っていきます。
・インスタントチームで、発達障害児のコミュニケーション支援を考える会を立ち上げました。
・引き続きマイプロジェクトとして、アイディア出しを進め
情報発信サイト上でアイディアを共有していきます。
関連するサービスや、同じような志を持って社会の課題解決に結びつけていこうとする有志の方や、
クリエイティブの力で問題解決を図っていきたいと考えている方、
当活動にご支援いただける方などと一緒にこの取り組みを推進していけたら幸いです。
まだまだスタート地点に立ったばかりですが、
この活動が同じように悩んでいる方のお役に立てたらうれしいです。
■家族の支援
投稿アイディアを拝見させて頂きながら、より強く思った事は、
当事者ではなくその家族のためのコミュニケーション支援が不可欠だということです。
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