鏡ゲームを通して想像力を鍛える

■発達障害児のコミュニケーションを支援するアイディアとは? 

大橋さんのアイディアシェアにて開催させて頂いた 

発達障害児のコミュニケーション支援ツールアイディアでは 

数多くのアイディアをご投稿いただきました。 

その中で有効活用できそうだと考えているアイディアについて、少しまとめてみました。 

 

■鏡ゲームを通してイメージ出来るようになること 

上図はyukiさんから頂いた鏡ゲームというアイディアです。 

家の犬は鏡の前に立つと、他の犬が目の前にいると勘違いして吠えます(笑)。 

同じように自分の姿を客観的に見れずに、 

自分の鏡を想像することが困難だという特徴を持った人がいるとします。 

他人がされていることにも、想像力が働きづらいというのもあります。 

そんな時に、自分が同じようにされたらいやだなぁと思えるようになれば、 

嫌がらせをしたり、自分が嫌だと思うようなことを他人することがなくなります。 

想像力が働くからですね。 

 

■幼児どうしのコミュニケーションの方法 

じゃあどうやって他人の気持ちを汲み取れるようになるのでしょうか。 

2、3歳の子供もおもちゃは他人のものでも自分のもの、というように、 

身の回りのものは自分のものだと思っていたりするので、他人のものでも平気に奪って 

喧嘩になることがしょっちゅうだと思います。 

 

逆の立場で、 

楽しく遊んでいたおもちゃを友達に勝手に取られてしまい、 

大泣きすることもあるでしょう。そこで、親や幼稚園の先生が、 

おもちゃ取られるのは嫌な気持ちになるよね。 

だから、誰か他の人のおもちゃを取るのはやめようね。といって聞かせます。 

そういうことを繰り返し言うことで、自然と、 

自分が嫌だと思うことは他人はしてはいけないんだ、 

ということを学んでいくわけです。 

 

■鏡ゲームを活用してロールプレイングする 

発達障害児の子供はそういう想像力を働かせて、 

他人の想いを汲み取るということが苦手な子が多いようです。 

その結果他人の思いは無視して、おもちゃを取ってしまったり、 

傷つけてしまったりすることがあるようです。 

そこで、「鏡ゲーム」という自分の行動の振り返りシミュレーションの 

ようなことをすることで、自分があたかもされたかのような、 

想像しやすいような方法で、ロールプレイングができるようなツールがあれば、 

他人の気持ちが理解できて、ひょっとすると 

想像力を鍛えていくことができるかもしれません。 

子供対子供の喧嘩に割って入るのはどうか、という人もいらっしゃるかもしれませんが、 

おせっかいでも、行動を起こしていきたいところです。 

大人になってからでは、固定観念ばかりがこびりついてしまって、 

なかなか言っても効かないという状態に陥る前に、 

対策を是非とも取っていただきたいです。 

 

■代役ロボットを立ててコミュニケーション 

コミュニケーションの方法は直接ではなく、 

例えばロボットを媒介にしてしても良いでしょう。 

鏡ゲームのアプリをインストールしておくと、ケースバイケースで、 

いままでの経験や知見やリサーチから、様々なシチュエーションごとに、 

ロールプレイングゲームができるようにプリセットが用意されています。 

そこで、似たような事例を選択してゲームを開始すると、 

ロボットが代役になってストーリーを語り始めます。 

子供はどのお話に夢中になりながらも、なぜこの場面で、 

ひとのおもちゃを取っちゃいけないのかを客観的にではなく、 

共感することで、主観的に理解できるようになります。 

 

■まとめ

このようなツールを使えば、主観的にしか物事を考えられない人であっても、 

他人の別の視点ではどう見えるのかをこのツールを通して、 

イメージし、共感し、想像することができるようになるのではないかと 

あくまで仮説段階ですが、考えられます。 

どうにかして、コミュニケーションを円滑にできるロボットを実現したい。 

AIロボットや、対話ロボットなどの技術を駆使して本当に解決すべきは 

文化が違う人同士でも、お互いに理解し合えて、共生していくことが出来るような、 

想像力を鍛えていくことだと思います。 

みなさんはどうお考えになりますか。