HONDA オープンイノベーションプロジェクト 米国メディアパネルイノベーションアワード Industrial Design Award受賞

 

CEATEC2016 米国メディアパネルイノベーションアワードにて

ホンダが出展するオープンイノベーションモデルがIndustrial Design部門賞を

受賞したそうです!本当におめでとうございます!

 

審査員コメント

「誰もが子供の頃ノートに描いた自分だけの夢のクルマ。

それが今は、最新の3Dプリンタ技術を使うことで現実になる。

そんな未来への創造力をかきたてる技術にこのアワードが贈られるのは当然のことです」

 

 

■3Dプリンターで製作された実車
この3Dプリンターで製作されたデザインを担当されたのがカブクの横井さんです。カブクの横井さんとは、このプロジェクトを通じて知り合い、大変お世話になりました。いろいろとアドバイスを頂きながらデザインをブラッシュアップできたおかげでより良いデザインができましたが、まさかこの短期間で3Dプリンターによる実車を企画~デザイン~製作までされていたとは想いもよらなかったです。鎌倉市のサブレーで有名な豊島屋の配送車をなんと3Dプリンターで作ってしまおうという超大胆な企画!
3Dプリンターを使うことで、豊島屋とのコラボレーションを通して、世界にたった一つのクルマを製作してしまいました。ロゴマークの造形は3Dプリンターでしか製作できない三次元造形となっていて、とても目を引くデザインです。荷台部分にはサブレーの現物パッケージがそのまま載せられるようにデザインされています。土台部分は差し替えして高低差を調整することができるようになっていて面白いアイディアでした。後部ドアにはサブレーが密集、レイヤー構造になっていて、ユニークです。普通のクルマじゃ絶対に出来ない構成です。
■FUSUION360
3DデータはFUSION360で製作されたとのこと。各パーツのデザインモデリング設計まで一貫してトータルディレクションをされているということで、モデリングができるプロダクトデザイナーのメンター的な存在です。企画~デザイン~モデリング。さらには設計まで出来たらと何回思ったことか分かりません。次のステージはやっぱり設計ですね。FUSION360なら出来ます。設計まで出来るようになれば、モノ作りの幅がもっとひろがりそうです。なんとか覚えたいソフトです。
実車のMC-βも展示されており、試乗。フェンダーとミラーが特徴的で一人乗りコンパクトカーとしてすごく良くまとまっています。この骨格をベースにしてデザインしたクルマがこちらです。
 

 

 

■屋台カフェ×EV車という発想

ブースの片隅に私の提案したCAFE DE KOKOちゃんが展示されていました。ボードですがね…。CGなので、既に出来てるじゃん!という 声もあり、ありがたい限りでした。結構目を留めてくださる方もいました。MC-βの汎用骨格ベースは守りつつ、他の部分はフリースタイルでアイディアからデザインまで行いました。鎌倉で活用する屋台がコンセプト。人が集まってくるような仕掛けやデザインが必要でした。屋台という具体的なコンテンツをどうクルマとして表現するのか。悩みに悩みました。最初は古いわらび餅を売っているような屋台にしてみたり、わたがし屋さんにしてみたり。ホンダさんからもっと現代風にしたいというご要望を受けて、最近流行りのインテリアを参考にしてまとめたのがこの屋台です。

 

 

 

■クルマもオープンイノベーション

ホンダさんブースの入り口付近のホワイトボードに大きく掲載されていました!メディアでもプレスリリースとして取り上げていただき、大変光栄です!モデリングデザイナーとしての実績になりました。ホンダさんが米国メディアパネルアワードを受賞したことで、自動車業界でのオープンイノベーションはさらに加速していくと思われます。今までインハウスでしかデザインされてこなったクルマを、誰もがデザインできるチャンスが到来します。大手メーカーに勤務していなくても、自分の実力をオープンに試して、お客さんの声をダイレクトに聞ける。そんな関係がこれから様々な企業で構築されていくと思われます。プロジェクト単位で人が集まり、共感できるプロジェクトに人が集まる。そんな時代の幕開けですね。